乾いてしまったアクリル絵の具はクレンジングオイルで多少落とせることがあります。
事前に服の退色や変色を起こさないか見えないところで必ずテストしてから行います。
アクリル絵の具が付着した部分の後ろに汚れてもいい厚めの布を敷き、絵具が付着してしまった部分にクレンジングオイルを付けます。上からブラシなどで叩いて裏の敷いた布に色を移します。クレンジングオイルで叩いて落とした後は水ではなく洗剤などでオイルを洗い落とさないと逆に染みになります。
擦りすぎると、本来の服の色まで落ちてしまうことや毛羽立ちの原因にもなるため、必ず様子を見ながら行います。
アクリル絵の具には指で触れる程度の乾燥状態と二、三日経って水分が抜けきった完全乾燥状態があります。時間が経てば経つほど更に落ちにくくなりますので、できるだけ早い対処が必要となります。
筆者がターナーのアクリルガッシュとリキテックスのソフトボディで試してみました。
使用絵の具
- ターナーアクリルガッシュ(ターナー色彩株式会社) ポピーレッド(塗ってから一日経過後)
- リキテックスソフトボディ(Liquitex) フタロシアニンブルー(塗ってから一日経過後)
ポピーレッド(ターナー)の方は表の当て布にも裏の当て布にも少しずつ色が付いて落ちていくのが分かりましたが、フタロシアニンブルー(リキテックス)のほうは表の当て布に少し付くものの、裏側はほぼつかず、あまり落ちていない様子でした。
乾燥後でも塗ってから30分後の場合はフタロシアニンブルーでもある程度落ちましたので、時間やメーカー、絵の具成分の比率によって落ちやすさが変わるかもしれません。
落とすのにかなり時間がかかることと、繊維が入り組んだ場所の絵の具は固まってしまい落ち辛いことが印象でした。石鹸のモミ洗いも、ある程度落ちるものの、乾燥後の絵の具を無理やり落とそうとすると今度は布のダメージが大きくなり毛羽立ちや色落ちが目立ちはじめます。
ガッツリ付着してしまったものは完全には落ちません。軽いピンポイントな汚れで、クリーニングに出すほどでもないものは試してみてもいいかもしれません。
クリーニング屋さんで染み抜きとして対処してくれるところもあるため、労力をそこまでかけたくない方や繊維のいたみなどが気になる方はクリーニング屋さんに相談することをおすすめします。
参考
- お洗濯.net 「【ネットの情報それホント?】アクリル絵の具の落とし方」
- https://www.o-sentaku.net/acrylic_paint/
- 最新アクセス日:2017年3月2日